インタープロトシリーズ

2019レースレポート ROUND7・8

インタープロトシリーズ第7・8戦ジェントルマンレースレポート

2019年のインタープロトシリーズ Powered by KeePer第4大会が富士スピードウェイで行われ、ジェントルマンレースは第7戦、第8戦ともに#32 永井秀貴(NETZ NOVEL MIE)が総合でトップチェッカーを受けた。

<公式予選>

シリーズ最終戦となった今大会は、IPはエキスパートとジェントルマン合わせて10台、CCS-Rクラスは5台がエントリー。公式予選は雲ひとつない晴天に恵まれ、ドライコンディションのもと各車がタイムアタックを行った。総合ポールポジション争いは、永井と#73 大蔵峰樹(キーパー号)との一騎打ちとなり、ふたりともセッション序盤から1分47秒台のタイムを叩き出しタイムアタック合戦に。最終的に永井が0.555秒上回り、2大会連続でポールポジションを獲得。総合2番手となった大蔵はジェントルマンクラストップとなった。

CCS-Rクラスは#28 HTP RACING CCS-Rが急遽ドライバー登録の変更を行い、当初出走を予定していた古谷英明から平川亮がプロフェッショナルクラスと合わせて参戦することに。予選では#28 平川がクラストップタイムを記録したが、規定により賞典外扱いとなり決勝は最後尾スタート。#87 今井孝(NTP RACING CCS-R)がクラスポールポジションを獲得した。

永井秀貴(#32:NETZ NOVEL MIE / 予選ポールポジション)
「今回は良い天気の中で予選ができましたが、思った以上に路面温度が低くてなかなかタイヤが温まらず、最初はブレーキでもロックさせるなどして苦労してしまいました。そんな中、大蔵選手がすごいタイムを出されて『すごいな!』と思いましたが、最後はなんとかポールポジションを獲得できました。ただ0.5秒差しかなかったですし、大蔵選手の活躍がすごいので、午後の第1レースはいい戦いができると思います。皆さんにも喜んでもらえるような楽しいレースになればと思っています」

<第7戦決勝>

第7戦決勝レースの総合トップ争いは、永井と大蔵による接近戦のバトルが白熱した。その中でも2番手を走る大蔵のペースが良く、3周目にはファステストラップを記録。そのまま4周目のTGRコーナーでは永井のインを突こうとするが、ここでは順位が変わらなかった。大蔵は諦めずにADVANコーナーでインに飛び込もうとしたが、そこで痛恨のスピンを喫し、総合12番手まで後退することに。

これで総合2番手に上がったのは#16 渡邊久和(ララパルーザ)だったが、そこに追いついてきたのが#7 とおる君(J-Gear7 とおる君)と#3 FLYING RAT(INGING MOTORSPORT)。6周目にとおる君が総合2番手に浮上すると、それに合わせてポジションを上げてきたFLYING RATが9周目のTGRコーナーでとおる君をかわし2番手を奪取。一方、総合4番手に下がった渡邊はマシントラブルが発生し10周目にスローダウン。そのままピットに戻ることとなった。

5周目以降は完全に一人旅となった永井は、自身のペースを維持。後続に22.9秒もの大差をつけ、エキスパートクラスで今季6勝目を飾った。総合2位にはFLYING RATが続き、総合3位に入ったとおる君がジェントルマンクラスで優勝を飾った。

CCS-Rクラスはスタートから#87 今井孝(NTP RACING PN CCS-R)が順調なペースで後続を引き離した。一方、序盤から白熱したのが2番手争いで、オープニングラップで#10 伊藤康則(NTP RACING PN CCS-R)が#5 山口達雄(NTP RACING NN CCS-R)をパス。そのままトップを追いかけた。しかし、インタープロトの車両もバトルに混ざる展開のなか、なかなか今井に近づくことができず、結局スタートから一度もトップを譲らなかった今井がクラス初優勝を飾った。

永井秀貴(#32:NETZ NOVEL MIE / 第7戦総合優勝、IPエキスパートクラス優勝)
「大蔵選手が序盤からかなりプッシュされていて、けっこう速かったですね。でも僕自身は焦ってはいなかったですし、何とかブロックできるところにはいました。(大蔵選手がスピンした場面は)僕もイン側を一車身分は空けていましたし、彼の動きも冷静にみていました。ただスピンされてしまったので、(自分のせいではないかと)心配はしましたが、レース後に『大丈夫でした』と言っていただきました。その後は自分のペースで走ってファステストラップも記録できましたが、明日のことを考えてタイヤを温存するようにチームから指示がありました。明日も勝ちたいですが、大蔵選手がめきめきと上達されているので……楽しいレースを見せられるように頑張りたいです」

とおる君(#7:J-Gear7 とおる君 / 第7戦総合3位、IPジェントルマンクラス優勝)
「前半はプッシュして順位を上げていって、後半は後方との間隔に余裕が出たので“体力温存”の走りに切り替えました。結果的に“棚ぼた”のところはありましたが、そこに届くポジションにいられたのがよかったのかなと思います。今週末はクルマの調子は良いのですが、ドライバー自身がダメな感じで、色々データもみながら勉強をして、(レーシングスーツのポケットにも)メモを用意したりして、レースに備えました。それが結果に表れてよかったです」

今井孝(#87:NTP RACING PN CCS-R / 第7戦CCS-Rクラス優勝)
「(プロクラス参戦の)松井選手が作ってくれたクルマのセットアップが良くて、チームのメンテナンスも細かいところまで行き届いていたので、安心してレースをすることができました。後半はブレーキに不安が出たのでペースを落としましたが、後続の状況をミラーで見ながら様子を見て走りました。第8戦でも優勝を目指します」

IPエキスパートクラス表彰台
IPジェントルマンクラス表彰台
CCS-Rクラス表彰台

<第8戦決勝>

17日(日)も朝から晴天に恵まれたが、9時55分から行われたジェントルマン第8戦の決勝レースは少し雲がかかり寒さを感じる中でのスタートとなった。前日同様にポールポジションの永井が序盤から後続を引き離し、ひとりだけ1分47秒台のハイペースを維持する走りを披露した。

一方、2番手争いは序盤から接近戦のバトルが続いた。なかでも光る速さをみせたのが、前日の第7戦で痛恨のスピンを喫してしまった大蔵。5番グリッドからスタートすると着実に1台ずつオーバーテイクしていき、2周目には3番手に浮上。レース中盤はFLYING RATとのバトルとなったが、5周目のコカ・コーラコーナーでついに攻略し2番手に浮上。さらに背後につけていたとおる君も、FLYING RATを7周目にオーバーテイクし3番手に上がった。

レースの折り返しとなる6周目を終了した時点で永井は15.8秒もの大量リードを築いていたが、後半に入ってもペースを緩めることなく、7周目には1分47秒103のファステストラップを記録。使い込んだタイヤで予選の時と同じようなタイムを叩き出すなどチームも驚くパフォーマンスをみせた。8周目のダンロップコーナーでミスが出てしまいスピンし、せっかく築いた大量リードを失うことになってしまったが、何とかトップを死守すると再びプッシュを開始。1分47秒台のペースに戻し、終盤の4周で再び10秒以上のリードを築いて今季7勝目を飾った。総合2位に入った大蔵がジェントルマンクラスで今季2勝目をマーク。なおクラス2位に入ったとおる君が3年連続でジェントルマンクラスのシリーズチャンピオンに輝いた。

CCS-Rクラスは今井、伊藤、山口の三つ巴のバトルに。その中で2周目にトップにたった山口がレースをリードしていったが、今井、伊藤も背後にぴったり食らいつく展開となった。しかし8周目のADVANコーナーで今井がスピンを喫し後退。伊藤も逆転するきっかけをつかめず、山口がトップを守り切ったままフィニッシュし、自身2勝目を飾った。

永井秀貴(#32:NETZ NOVEL MIE / 第8戦総合優勝、IPエキスパートクラス優勝)
「今シーズンの集大成のつもりでレースに臨みました。ずっと予選のタイムと同じ1分47秒1のペースで走ることができたのは良かったです。今日の朝、坪井選手にダンロップコーナーでのアクセルワークをアドバイスしてもらって、レース中はそれをずっとトライしていましたが、それで行きすぎてスピンしてしまいました。それ以外は全体的に良かったですし、最後の周まできっちり攻めることができて、思い残すことのない最終戦にできたかなと思います」

大蔵峰樹(#73:キーパー号 / 第8戦総合2位、IPジェントルマンクラス優勝)
「第7戦で失敗してしまったので、第8戦ではとにかく安全にいくことだけを念頭においてレースをしました。2番手に上がって、途中に永井選手がスピンをされて感覚が縮まった時に『逆転できるかな?』と思いましたが、全然追いつけませんでした。とにかく第7戦のスピンがあったので、最後まで安全にいくことを第一に考えてゴールまで走りました」

山口達雄(#5:NTP RACING NN CCS-R / CCS-Rクラス優勝)
「第7戦の時、伊藤選手にTGRコーナーで抜かれてしまったので、今日は(同じことを)やり返そうと狙っていました。ただ今井選手は速いので、インタープロトの車両が絡むタイミングに隙を突こうと考えていましたが、それもうまくいきました。でも最後まで楽なレースではなかったですね。特に後半はタイヤが辛くなってきて、できるだけペースを落とさずに(タイヤを)かばいながら走るように心がけましたし、あとはアクセルを踏むタイミングをずらすなどして、コーナーの立ち上がりで相手から逃げられるようにしていました」

IPエキスパートクラス表彰台
IPジェントルマンクラス表彰台
CCS-Rクラス表彰台

<シリーズチャンピオンコメント>

IPエキスパートクラス チャンピオン 永井秀貴(#32:NETZ NOVEL MIE)

「特にシリーズ最後の第8戦では、決勝レース全体というよりは1周1周に集中してベストラップを狙って、どうすればうまく走れるかを考えながらやっていました。坪井選手がいつも的確なアドバイスをくれて、チームの皆さんの頑張りのおかげで良いシーズンを過ごすことができました。今回もレース終盤に1分47秒1を出せましたが、2レース目のタイヤなのにも関わらず(新品タイヤで臨んだ)前日の予選と同じようなタイムを記録できました。これで新品を履いて走ったらどこまでタイムが上がるんだろうなと思ったのと同時に、改めてプロの方のアドバイスは的確で凄いなと思いました」

IPジェントルマンクラス チャンピオン とおる君(#7:J-Gear7 とおる君)

「第3戦でクルマが壊れてしまって0ポイントがありましたが、あれがなければ(チャンピオン争いに向けては)楽な状態で今週末を迎えられていたと思います。だから今日はハラハラドキドキでしたし、第8戦のレース中はシリーズ2番手の虫谷選手が後ろから来ていないかをずっと確認しながら走っていました。ずっと安全策をとりながらのレースでしたが、バトルもあって面白かったです。ひとりで淡々と走るよりも、こうして(接近戦の)レースをやったほうが良い練習になるし勉強になるので、よかったです」

CCS-Rクラス チャンピオン 卜部治久(#51:P.MU RACING CCS-R)

「自分の運転スキルを向上させるために、CCS-Rに乗っているつもりです。今年は天候状況もあっていろいろな路面コンディションで走らせてもらう経験もできましたし、時には速いドライバーとバトルをさせてもらったりもしました。残念ながら最終戦は出られませんでしたが、充実したシーズンを過ごすことができたのかなと思います。年齢を重ねてきて、物事に対して成長を感じるのが難しくなっていますが、その割にはクルマのことや運転に対しての理解が進んだことを、レースでの成績以上に喜んでおります。やはりレースでは自分の能力の限界を出してライバルと競い合う時の方が勉強にもなるし、自分を見つめ直す良い機会にもなります。そういう意味では接戦になった第2大会や第3大会が、今年は印象に残っていますね」

インタープロトシリーズ第7・8戦プロフェッショナルレースレポート

2019年のインタープロトシリーズ Powered by KeePer第4大会が富士スピードウェイで行われ、第7戦、第8戦ともに優勝を飾った#32 坪井翔(NETZ NOVEL MIE)が逆転でシリーズチャンピオンに輝いた。シリーズ最終戦となった今回はインタープロト10台、CCS-R5台がエントリー。各チームともレギュラードライバーが揃ったこともあり、予選・決勝共に白熱したバトルが展開された。

<公式予選>

公式予選は、1000分の1秒を争う接戦となった。ドライコンディションではあるものの、11月の富士スピードウェイは路面温度が低く、各車とも入念にタイヤを温めてタイムアタックを敢行。目まぐるしくトップが入れ替わっていった。そんな中で速さを見せたのが、第1大会以来の参戦となる#8 宮田莉朋(J-Gear8 T-Japan)。残り5分を切ったところで1分44秒112を叩き出しトップに浮上した。

他のドライバーも最後まで果敢にタイムアタックを行ったが、トップタイムを塗り替える者は現れずセッションが終了。終わってみれば全車が1分44秒台のタイムで、1秒以内に10台がひしめき合う大接戦となったが、それを制し宮田が初のポールポジションを獲得した。2番手には第3大会で強さをみせた#32 坪井翔(NETZ NOVEL MIE)、3番手には#73 福住仁嶺(キーパー号)がつけた。ランキング首位で最終大会を迎えた#96 中山雄一(岡山トヨペットK-tunes)は予選4位となった。

宮田莉朋(#8:J-Gear8 T-Japan / 予選ポールポジション)

「『やっと獲れた!』という感じです。昨年からIPSに参戦していますが、予選ではトップ5より上のポジションになかなか入れませんでした。今年は僕が出場していない間に代打で篠原(拓朗)選手や富田(竜一郎)選手が乗ってくれていた間も、みんなでクルマを良くしてくれていたので、それが結果として表れて嬉しいです。今週は走り始めの段階から手応えはだいたいつかめていて、うまくいけばポールポジションもそうですし、決勝でもトップ争いができるところまでいけそうだという雰囲気はありました。新品タイヤに関しては経験が少なくてうまく合わせこみができなかったですが、結果としてうまくいったのでよかったです」

<第7戦 決勝>

決勝レースに向けたそのスタート進行が始まろうかというところで、中山のピットは慌ただしくなっていた。マシンの最終確認を行っていた時に、左リヤのアップライト部分に不具合が見つかり、緊急で修復作業に入っていたのだ。時間がない中での作業だったが、チームのメカニックは何とか作業を間に合わせ、コースイン3分前に修復を完了しコースへ送り出した。

「初めてのポールポジションからのローリングスタートで難しかった」という宮田。通常よりもゆっくりとしたペースでスタートを迎えたが、後続をしっかり引き離してTGRコーナーを通過。そこに坪井、福住、中山が続き、序盤から接近戦の白熱したバトルが展開された。また後方では#55 山下健太(人馬一体ドライビングアカデミー)が#37 阪口晴南(Pastel Motrsport)、#7 野尻智紀(J-Gear7 とおる君)を立て続けにパスし5番手に浮上。さらに#16 ロニー・クインタレッリ(ララパルーザ)も、4周目にファステストラップを記録すると同時にポジションを上げてくるなど、いたるところで目の離せないバトルが展開された。

序盤からトップを守り続けていた宮田だったが、6周目のTGRコーナーで坪井に隙を突かれ2番手に後退。逆転チャンピオンのためには何としても優勝が欲しい坪井は、そのまま宮田を寄せ付けない走りを披露し第7戦のトップチェッカーを受けた。2位には宮田、3位には中山が続いた。

最終ラウンドはポイントが通常の1.5倍となるため、これで30ポイントを獲得した坪井。続く第8戦でも優勝を飾り、中山が3位以下であれば逆転でのチャンピオンを獲得できる状況に持ち込んだ。

<第8戦 決勝>

第7戦の決勝順位のまま隊列を整えてスタートが切られた第8戦。ポールポジションからスタートした坪井は序盤から冷静なレース運びをみせトップを死守。2番手の宮田も何度か並びかけようとするが、トップ逆転には至らなかった。

一方、チャンピオン獲得のためには2番手に上がる必要がある中山だが、逆に4番手の福住に追われる展開となってしまった。何度か並びかけられるシーンがありながらも、中山はギリギリのところでポジションをキープしていたが、最終ラップのGRスープラコーナーで福住にインを突かれ4番手に後退。2台はパナソニックコーナーまでサイドバイサイドのバトルを展開したが、最終的に福住が前に出た。

結局、第8戦では一度もトップを譲らなかった坪井が今週末2連勝。完全制覇となった前回大会を含めると4連勝を飾る活躍を見せた。2位には宮田が2戦連続で入り、3位には福住がインタープロト初表彰台を獲得した。ランキング首位だった中山が4位で終わったため、坪井がシリーズランキング逆転に成功。インタープロトでは初の王者に輝くとともに、エキスパートクラスに参戦する永井秀貴とともに、NETZ NOVEL MIEはプロフェッショナル/ジェントルマンのダブルタイトルを獲得した。

坪井翔(#32:NETZ NOVEL MIE / 第7戦・第8戦 優勝、シリーズチャンピオン)

「この最終戦で2回とも勝って、中山選手が2回とも3位以下であればチャンピオンが獲れるというのは分かっていたので、とにかく勝つしかない状況でした。その中でしっかりとレースを進めることができて、宮田選手を攻略して2回とも勝つことができました。正直に言えば、あのポイント差でチャンピオンが獲れるとは思っていなかったので、最終戦でのポイント1.5倍も大きかったですし、まさに“思っていなかった最高の結果”でした。午前中のジェントルマンのレースで永井選手が素晴らしい走りをしていて、何とか僕も良い結果を出したいなと“良い刺激”になりました。両方のシリーズでチャンピオンを獲ることができて、チームにとっても最高のシーズンだったかなと思います」

宮田莉朋(#8:J-Gear8 T-Japan / 第7戦:2位、第8戦:2位)

「全体的にキツかったです。コーナーは良かったんですけど、直線では坪井選手に対して遅い状況で、ホームストレートと、ダンロップコーナー手前の区間で追いつかれてしまう感じでした。『追いつかれるな』と思い始めたところで抜かれてしまいました。でも、攻め切った結果なので後悔はないです。2レース目もストレートが遅い分、なかなかチャンスがなく、厳しいレース展開でした。今年は2大会出られませんでしたが、昨年より良いレースができましたし、最後にこうして表彰台に上がることができたので、良かったなと思います」

福住仁嶺(#73:キーパー号 / 第7戦:4位、第8戦:3位)

「今回は本当にチームが良いセットアップを用意してくれて、僕も走りの部分で悪くない方向に持っていけました。坪井選手が速くて、追いつかないなという状態だったので、落ち着いて表彰台を確実に狙って、周りを見ながらレースをしていくことができたかなと思います。今年はインタープロトという、自分の中では全く経験のないレースに挑戦することになりましたが、チームも含めて本当に恵まれた環境の中でレースをすることができましたし、乗りこなすのが難しいクルマで勉強することもできました。この経験を来シーズンに活かせればと思います」

中山雄一(#96:岡山トヨペットK-tunes / 第7戦:3位、第8戦:4位)

「チームの皆さんにアップライトを修理してもらってレースに間に合うことができて、走っていてもそんなに影響はなかったと思いますが、全体的にバランスは良くありませんでした。何が原因でそうなったのかは、(レース終了直後の)現状では分からないです。全体的にこっちから(前のマシンに)仕掛けていけるようなペースがありませんでした。特に2レース目は、宮田選手との距離は近かったですが、どちらかというと防戦一方のレースでした。結果的に、第1大会に出ていない坪井選手に負けてしまいましたが、シーズンを振り返ると取りこぼしも多く、全体的にうまくはいかなかったなという感じでした。そういう小さなところが積み重なってチャンピオンを獲れなかったのかなと思います。でも、昨年のランキング2位よりは手応えのある今年のランキング2位でした」

CCS-Rクラスは、#10 山内英輝(NTP RACING PN CCS-R)が予選から好調な走りを披露。1分48秒832のコースレコードを記録し、2番手の#87 松井孝允(NTP RACING NC CCS-R)がに対し0.7秒もの差をつけて、クラスポールポジションを獲得した。予選3番手には#28 平川亮(HTP RACING CCS-R)がつけたが、グリッド試走の際にセンサー系のトラブルが出てしまいピット出口で停車。急きょピットにマシンが戻されたがトラブルも解消し、ピットスタートという形で戦列に復帰した。

第7戦、第8戦ともに、山内と松井の一騎打ちに。スタートから1秒前後という両者の間隔は変わらず、1つのミスが逆転の可能性を生む緊迫したレース展開となった。それでも全く隙をみせなかった山内が、第7戦のクラストップチェッカーを受けた。

続く第8戦も2台のバトルが白熱したが、さすがに山内もタイヤとブレーキの消耗が始まり、思うようにペースを上げられない。そこに松井が仕掛けにかかり8周目のADVANコーナーではサイドバイサイドに持ち込んだが、山内が意地で踏ん張りトップを死守。そのまま最終ラップまで接近戦が続いたが、第8戦も山内がトップでチェッカーを受けた。山内はさらにファステストラップも記録しており、ボーナスポイントを獲得。松井を1ポイント差で逆転し、シリーズチャンピオンを手にした。

山内英輝(#10 NTP RACING PN CCS-R /第7戦・第8戦:優勝、シリーズチャンピオン)

「クルマのフィーリングはすごく良かったんですが、終盤はブレーキがかなり厳しくなって、最後はきつい状態でした。最終的に押さえられたので良かったです。このクラスは、ジェントルマンドライバーさんたちと切磋琢磨してやっていくというところがすごく良くて、彼らの成長を見られますし、僕たちも彼らにアドバイスをしていきながら、自分自身の再確認という意味でもすごく勉強になります。最近はジェントルマンのレースも面白くなっているので、そういうのを観ると教えている側としても楽しいです。これからもどんどん盛り上がっていってほしいなと思います」